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~第3回日本中医学会 学術総会~

2013年9月14日・15日


誠心堂グループは2013年第3回中医学術総会にて4つの演題を発表いたしました。


◆ 【一般演題Ⅰ】 ◆ 座長 周 密(中国漢方普及協会)

(1)「漢方のみで高齢自然妊娠―中医周期調節法」
      塩野 健二(誠心堂薬局)
(2)「高齢不妊に対する中医周期調節法による自然妊娠の症例」
      張  樹英(誠心堂薬局)
(3)「腎虚肝鬱型の片側卵巣機能低下の改善、及び2回の妊娠出産成功の症例」
      白 芳  (誠心堂薬局)
(4)「帯下病(頚管粘液異常)の漢方治療」
      司馬  張(誠心堂薬局)

 


第3回日本中医学会学術総会 は、「少子化問題を解決する中医学」をテーマに2013年9月14日15日、東京のタワーホール船堀にて開催されました。
その中で、弊社の中医学アドバイザーである塩野 健二、張 樹英、白 芳、司馬張の4名が不妊症に関する症例を発表いたしました。

   
                                       周 密 座長(中国漢方普及協会)




















漢方のみで高齢自然妊娠―中医周期調節法

- 王 全新 塩野 健二 -

【緒言】高齢不妊に対して体質の改善による自然療法―中医周期調整法は注目されている。 中医周期調整法の最大の特長は、弁証論治の上で生理周期にあわせて漢方薬を使い分けて妊娠の確率を高めることです。本症例は来店当初41歳の女性であり、2012年までの間にタイミング療法、3回のAIHの結果妊娠できなかった。 40歳の時に一度流産して、自然妊娠率は1%以下だと病院の医師に指摘された。 そこで中医学弁証論治の観点から生理周期に合わせて漢方を服用後1年2ヶ月後に自然妊娠した例である。


【方法と弁証論治】
  1:最初の2カ月: 標本同治。養血活血、補腎、体を整える。
  2:次に中医不妊周期調節法を用い、弁証論治の上で漢方を使って虚証を治療する。

    弁証論治: 本虚標実  
   1:本虚: 腎精不足 気血両虚
   2:標実: 血瘀

【使用方剤
 1:標本同治 当帰芍薬散  牛車腎気丸
   2:中医不妊周期調節法にて
        低温期:六味地黄丸
        排卵期:八味丸+丹参、香附子
        高温期:八味丸
        生理期:当帰芍薬散
                            他、全周期で帰脾湯、亀鹿二仙丸、婦宝当帰膠を継続服用した。


【結果】
    基礎体温:高温期の体温上昇、維持、疲れにくくな る。
        上記方剤を1年2カ月にわたって服用後、42歳にて無事自然妊娠でH25.6月に出産

【考察】
<素問上古天真篇>:五七、陽明脉衰、面始焦、髮始墮。
体の老化は陽明経から、陽明経は多気多血なので、体の老化は気血からとも言える。
女性は35歳以上になると気血が弱くなり始める。
生殖能力も下がり妊娠・出産・育児は可能であってもリスクが高くなる。

高齢不妊症に対しては生殖能力が高めるために先天の腎を補う薬も無論必要があり、後天の本(気血生化の源)も不可欠だと考える。
これにより後天も先天に転化にできる。
この症例は気血生化の源、後天の本(脾)を補いながら、中医不妊周期調節法を合わせて身体全体の機能を整えながら、
より良い質の良い卵子、受精卵、厚いしっかりとした子宮内膜を作り、着床しやすい体内環境へと導くことができた。
妊娠の確率が高くなったように思う。

 




 














来店時のBBT



妊娠時のBBT











高齢不妊に対する中医周期調節法による自然妊娠の症例

- 張 樹英  忠地 珠里-

主訴:第一高齢不妊
氏名:H・I
職業:主婦
初診:H18.9.28
生年月日:S45年11月11日

現病歴
結婚5年目。未避妊。1年前不妊検査により黄体ホルモン数 値低く、子宮内ポリープ、卵管造影左側卵管が詰まり気味。
病院ではフーナーテストの結果が2回とも良くなかった為、AIHをお勧めされた。

・主人の精液検査の結果。精液量、精子の数、共に少なく、運動率が悪い。体調によって変動が起こりやすい。
・婦人科病院で不妊治療により、排卵誘発剤+黄体ホルモン補充法。半年タイミングとAIH4回も妊娠には至らず。来店し、漢方相談。

既病歴
リウマチ。手首関節変形。痛み、動きが不自由。アレル ギー、花粉症、アトピーも合わせ漢方相談。

生理周期
初潮12歳 周期26~28日 出血期間6日
結婚後生理周期が短くなった(22~24日)。生理量も少なくなった。
日間排卵が早い、生理周期が不安定。

BBT
低温期が短い・高温期がゆっくり上がり、不安定、短い、凹状型。

【その他症状

冷え、のぼせ、耳鳴り、めまい、立ちくらみ、頻尿、夜間尿 2回、頭痛、肩こり、寝つき悪い
多夢、便秘、残便感、腹張、腸鳴、生理前、中症状(イライラ、落ち込み、頭痛、胸張、食欲増、血塊、吹き出物)
疲れやすい 手首痛変形 舌苔花剥

弁証論治
腎虚肝鬱 気陰両虚
疏肝温腎 滋陰補気 調和気血

使用方剤
六味地黄丸 八味地黄丸 滋陰至宝湯 十全大補湯  
加味逍遥丸合四物湯 動物性生薬 けい玉膏

低温期  滋補腎陰 益気養血 六味丸、加味帰脾湯
高温期  温腎疎肝 調和気血 八味丸、加味逍遥合四物湯
生理期 排卵期 疎肝理気 活血通絡 当帰芍薬散、加味逍遥散合四物湯

考察
高齢による腎精不足と考えた。
補腎薬として植物性生薬と動物性生薬を合わせた漢方煎じ薬を処方した。
生理周期を整えた結果、排卵期におりものが増えた。
体調も良くなり、めまい、立ちくらみ、耳鳴り、冷え、頻尿、夜間尿など症状が大分改善した。
生理前、疎肝理気生薬を合わせてPMSの症状も少し良くなり、イライラ、頭痛、胸張り、便秘、腹張り、腸鳴など症状がほとんど気にしなくなった。
基礎体温は少し安定。体温自体は全体的に高くなり、高温期が長くなった。漢方薬を飲んでから5ヵ月で自然妊娠。
本人は高齢流産のリスクが高いことが心配で、持病にリウマチもあったため、流産の予防、安胎のために出産まで漢方薬を飲み続けた。
その結果、元気な女児を生んだ。母乳の出も良い。

第2子を希望したが、自然妊娠がなかなかできず、また育児でストレスがたまり、持病のリウマチも悪化したため、漢方相談を再開。
補腎薬を中心とし、生理周期に合わせて
6ヵ 月で自然妊娠。1人目出産の際の経験から、漢方薬を飲み続け、無事に男児が生まれた。
産後の体調も良好。

この例においては39歳にて第1子、41歳で第2子をいずれも漢方を使用し、自然妊娠した。
高齢でも漢方補腎により卵子の質が良くなり、女性ホルモンバランスを整えて、自然妊娠の環境を作ることができると判明した。



























































腎虚肝郁型片側卵巣機能低下の改善、及び2回の妊娠症例

- 白 芳 早川 友樹-


【緒言】
40歳未満で卵巣機能が低下し、無月経となった状態は「早発卵巣機能不全
と呼ぶ。
現在、私達の周りの女性は、早発卵巣不全にまでは至らないものの、卵巣の様々な悩みを抱えている方は増えている。
本症例は片側の卵巣機能が低下している女性が妊娠を果たした症例である。

氏名:K.S
性別:女性
年齢:S46年3月  第1子希望2年
職業:看護師

来店時の状態

結婚の同年、子宮外妊娠の為、右卵管切除。子宮の部分切 除。 
        (診断書など参考資料がなかったため、子宮の具体的な状況が不明)
高温期:短い(短い時には8日間しかない)、黄体期ホルモン機能不全と診断された(具体的なホルモン値が不詳)、黄体期不正出血長い
     月経期間も長い、排卵が遅い。
     卵管が存在する側(左側)卵巣機能低下し、小さめ、17mm、ほぼ排卵がしない。
     卵巣膿腫、内膜症などは無し。
     卵巣手術歴:なし
     フーナーテスト:不良
     精子の運動率が良くない。
周期 4/28
    月経量:減少
    月経色:黯
    血塊:あり。大きめ時々
    生理痛:なし
    来店2、3年前から月経前の3日間から少量出血、鮮血
    周期は安定してるのに、排卵が遅い。周期の20日目に来る。
    下り物:少ない
体調: 胃腸が弱く、もたれやすい,
        食欲が少ない
    夜勤が多く、疲れが溜まっていて、寝ても取れない
    むくみ(―)
    足先の冷え
    二便:正常
    舌質:やや暗、舌苔薄白
    脈細渋、両尺脈沈細。

【弁証と論治】
弁証:腎虚肝郁
治則:活血行気補腎

【使用方剤】
月経期:四物湯
      桂枝茯苓丸
     益母草3g  丹参5g
卵胞期:
     六味地黄丸
     芎帰調血飲第一加減
     鶏血藤1g  肉苁蓉5g 黄精5g

高温期:
     八味地黄丸
     加味逍遥散
     莬絲子5g 益母草3g 肉苁蓉5g
     
   周期の8日目からイスクラさんの「参茸補血丸」(1/4―0―1/4)

結果】
治療推移

2周期目:生理で量が増え、月経色もきれいになったので、
活血少し行った段階で、高温期の「加味逍遥散」から「加味逍遥散合四物湯」に変更、
肉苁蓉5gを減らし、当帰5gと紫石英6g(先煎)を加えました。

3周期目:下り物は増え、月経前の出血が減りました。
4周期目:排卵が14、15日目になった、芎帰調血飲第一加減を減らし、莬絲子5gと
            誠心堂の「輝精水」(紫河車の働き)を周期の11日目から14日目、
      毎晩30mlを追加した。
      高温期の上昇とキープが良い。
5周期目:左卵巣から排卵があり、体調も良いため「加味逍遥散合四物湯」を減らした。
6周期目:左卵巣排卵、そして妊娠した。

・安胎治療

9週まで煎じ薬を処方
八味地黄丸
     杜仲5g 続断5g 益母草3g 紫石英6g(先煎)
「輝精水」30ml毎日

・妊娠中

6週下腹部の隠痛、
8週目の少量出血、
11週1回少量出血
つわりは軽かった。

13週までエキスを処方
八味地黄丸
十全大補湯  
   
20週まで(本人の強い希望で)
「輝精水」20mlを毎日飲用

第二期】
22年3月24日 
再び来店。
年齢:39歳
主 訴:第2子が欲しい
長女:1歳3ヶ月  元気な女児
   補乳10ヶ月
   出産1年後に月経再開(来店の3ヶ月前)
   周期:5~7/29
   月経量は普通で、鮮血、血塊がない、痛みもない
   産後特に病気がなかったが、育児のため、疲れやすい、手の痺れ。
   食欲はあり
   自感腹痛、便秘なし、ガスなし
   舌淡紅、苔薄白
   脈細弦やや渋

【弁証と論治】
弁証:肝腎血虚気滞
治則:補血補腎行気

【使用方剤】
高温期:八味地黄丸
     加味逍遥散
     莬絲子5g 益母草3g 肉苁蓉5g
卵胞期:十全大補湯
     桂枝茯苓丸
     益母草3g 丹参5g
「輝精水」20mlを毎日飲用。

【結果】
漢方を再開して2週間後、腹痛がなくなり、疲労回復。手の痺れが改善。
体温表も良く、排卵観測した結果、その周期には左が排卵しそうとのこと
焦りもあったため、避妊せず、すんなり2度目の妊娠した。

安胎治療に関して:産前のケアが少なかったため、高齢な ので不安はあったが、腹痛・出血が全くないため、順調であった。
            夜勤だけは避けるようにとアドバイスした。

13週まで安胎治療:八味地黄丸
            十全大補湯  

考察】
この方は原発性左側卵巣の機能低下するによる不妊症であった。
根本原因は「肾虚」である。そこに肝郁と淤血も重なっていた。
分型は肾虚肝郁。治療は腎―肝―子宮を軸として、気血陰陽の平衡を目指した。
補腎活血、疏肝理気の漢方を服用し、非常に早く効果が表した。
卵巣の衰えを防ぎ、保養し、血流をよくし、卵巣機能を蘇らせ、卵子の育成力をアップさせる。
同時に卵管の動きもよくすることが漢方で出来た。
(中国では卵巣を保養するのに、よく地黄、山萸肉、茯苓、山药、泽泻、丹皮,菟丝子、车前子、女贞子、桑葚子、枸杞子など補腎類生薬がよく使われている)
卵巣機能の向上、また卵管の動きを良くするなど、漢方薬は素敵な力を持っている。









排卵期の子宮頚管粘液
右図のように
頚管粘液の異常は精子の侵入を阻害したり、精子の破壊を増大させたりして受精能を損なうことがある。








帯下病(頚管粘液異常)の漢方治療

- 司馬 張 原田 愛子 -

【緒言】
不妊症には、男性に原因がある男性不妊、女性に原因がある 女性不妊があり、共にそれを引き起こす要因は多彩である。
頚管因子の原因は不妊の中に5~10%にみられる。
頚管粘液は子宮の入り口、頚管から分泌される分泌液である。
排卵期になると、卵胞ホルモンの作用で、精子が通りやすいように卵白のように伸びるようになり量が増える。
異常な頚管粘液は、精子の侵入を阻害したり、精子の破壊を増大させたりして受精能を損なう事がある。
今回は精子-頚管粘液不適合症を克服した症例を提示する。


【症例

31歳女性 看護師
初診:平成24年5月20日
主訴:第1子希望
病歴:結婚3年目、妊娠希望2年目
生理初潮:10歳頃
生理周期:32~34日間
生理期間:3~4日間
生理量:少ない
生理痛はない。塊がある。
排卵期:おりものが少ない、質が粘調である。
BBT:二相性でダラダラ型
病院検査:子宮、卵巣、卵管正常
ホルモン値正常
ご主人様精液検査:正常
抗精子抗体:正常
ヒューナーテスト(性交後に子宮頚管の中にある精子の状態を見る検査)不良。
病院治療:人工授精2回で結果出ず。

症状:生理前に頭痛があり、乳房脹痛あり、イライラがあ り、気持ちの沈みがあり、肌荒れもある。
普段は冷え症があり、肩こりがあり、下腹部に力がない、偏食が多い、水太りの体格である。
最近の生理は5月19日から来た。

弁証論治

苔薄白、舌淡胖紫暗。
弁証:腎陽不足、衝任虚寒、瘀血阻滞
治則:補腎壮陽、調理衝任、温経散寒

使用方剤

処方:芎帰調血飲+温経湯 14日分
亀鹿二仙丸 1日2包 30日分
方意:腎は生殖軸の中心である。腎気の作用で天癸(ホルモン物質)を産生する。
腎陽不足で衝任虚寒による血の巡りが悪くなって妊娠しにくい体質になりやすい。
亀鹿二仙丸は自社製品で鹿角と亀板を主成分として他に、人参、黄精、狗脊、枸杞子、杜仲を配合した滋養強壮剤である。
初日から妊娠中も漢方薬と併用する。
温経湯と芎帰調血飲は、一緒に使うと温経散寒の力が強くなり、血流を改善して妊娠しやすい体質をつくる。

【結果】

これから4ヶ月の間に、人工授精を3回(計5回)受けたが、全て失敗した。
2回のヒューナーテストを受け、「精子が1匹も見られない
と言われた。
最後の生理は10月24日に来た。
この周期は都合が悪く、人工授精が出来ず、自然なタイミングを取った。
12月上旬に妊娠の確認が出来た。
漢方を飲んでから半年ぐらいで、自然妊娠が出来た。

考察】
頚管粘液異常は、中医学で「帯下病
に属する。
日本で帯下は「おりもの
と称する。

帯下の量、色、質、気味を異常発生、全身症状や局部症状を伴い、帯下病という。
帯下過多は、性器の炎症、婦人科腫瘍などと関係がある。帯下過少は月経量は少なく、閉経など、ある病気と一致している。
正常な女性は、思春期から、腎気旺盛、脾気健運、衝任通調、帯脈健固により、正常な頚管粘液が出る。
この症例は、頚管粘液が不十分な分泌と粘液自体が固いのが特徴であったが、補腎壮陽、調経衝任、温経散寒の治療法で、体質を高めて、自然妊娠が出来る事を証明した。




 


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