なぜ、カリウムを制限するのか？！

カリウムって何者？！

「腎機能が低下し、G3bとなると2000mg以下/日のカリウム制限をする場合があります。」
と前回お伝えしましたが、カリウムはどんな働きがあるかご存知でしょうか？！

カリウムの働き

• ◎ナトリウム(食塩の主成分)とともに細胞内液の浸透圧を維持して細胞の機能を調整
• ◎筋肉の収縮、神経伝達をサポート
• ◎体液のphバランスを保つ
• ◎ナトリウムを排出し、塩分の摂りすぎを調整することで血圧を下げる

野菜や果物に含まれるカリウムは本来、人のカラダに必要な栄養素です。

なぜ、カリウムを制限するのか？！

様々な働きをするカリウムは、腎臓から尿と一緒に排泄されています。
そのため、腎機能が低下すると(ステージG3b以降)排出が滞り、高カリウム血症という症状の起こる可能性が出てきます。

高カリウム血症とは？！

カリウムが過剰に体内にたまることが原因で起こる電解質異常です。

• ◎吐き気
• ◎口や手足のしびれ
• ◎脱力感
• ◎不整脈
• ◎重度の場合、心不全など

といった症状が起こるため、腎機能が低下し、排出できない方には、摂取制限が必要となります。

どうやって減らすのか？！

カリウムはタンパク質の多い食品や食物繊維やビタミンなどの栄養を多く含む野菜などに多く含まれています。
カリウムだけを意識して控えすぎてしまうと、タンパク質、食物繊維、ビタミンなども不足してしまいます。
制限が求められるまでは減らし過ぎない様にしましょう。
カリウムを控えたい場合、まずはドライフルーツを控えるのがおすすめです。
また、制限が必要となった場合も、すべてやめてしまうのではなく食材の加工方法で工夫するなどしましょう。
きのこなどにも多く含まれますが、種類により含まれるカリウム量が異なるので、全く摂らないのではなく、
◎茹でる
◎量を減らすこと
◎種類を選ぶこと
等の工夫で調整しましょう。