店舗お知らせ
- 三茶
- 2022/10/13
【漢方の紹介⑤】小青竜湯
今回は、「小青竜湯」のご紹介をします。
桂枝湯から大棗を除き、水毒を取り去る麻黄、半夏、細辛、五味子を加え、生姜を乾姜に代えたものです。
【麻黄、芍薬、乾姜、甘草、桂皮、細辛、五味子、半夏】
水毒症状(胃内停水、浮腫、尿利減少、眩暈、薄い痰、水っぱな)
を持っていた人が、風邪のような外感病にかかり、
咳、ぜいぜいという喘鳴を発した時に用いられます。
痰も鼻水も水様性のサラサラと透明な状態で、
ティッシュペーパーを大量に消費してしまうような状態に。
花粉症、鼻炎、風邪症状などに広く使用されます。
- 三茶
- 2022/10/10
【漢方の紹介④】酸棗仁湯
今回は「酸棗仁湯」のご紹介をします。
神経の高ぶり・興奮を抑え、質のいい睡眠を誘います。
生薬は気持ちを静め、リラックスさせてくれる生薬で構成されています。
酸棗仁・知母・川芎・茯苓・甘草
心身が疲れ、虚弱で貧血により疲労している状態に適しています。
血が不足しているために、胸のザワザワ、悶々、不安感があり、
気持が落ち着かない方に。
肝の”血”が不足し、機能が低下している状態ですと
睡眠へスイッチが上手く切り替わりません。
酸棗仁で”肝”を補い、知母・甘草で潤い、余分な熱をさまし、
茯苓・川芎で巡り、老廃物を取り除く。
精神的に疲労し、不眠、神経衰弱、動悸、めまい、夢が多いなどの症状がみられる方に使用します。
- 三茶
- 2022/09/27
【漢方の紹介③】十全大補湯
今回は「十全大補湯」の紹介をします。
補気(元気・エネルギーを補う)の基本処方である四君子湯(人参・白朮・茯苓・甘草)と
補血(血を補う)の基本処方である四物湯(当帰・芍薬・川芎・地黄)を組み合わせた処方を
八珍湯といいます。
十全大補湯は八珍湯に陽気を通じ、冷えを散らす桂枝と気を補い、引き締める黄耆を加えたものです。
日本の処方では桂枝は桂皮で代用されています。
心身ともに、全身倦怠感があり、貧血、食欲不振、力が入らない、皮膚の乾燥など消化器、循環器の機能が低下し体力・回復力が低下している方に気血をバランスよく補います。
- 三茶
- 2022/09/23
【漢方の紹介②】当帰芍薬散
今回は「当帰芍薬散」の紹介をします。
女性の訴える腹部の痛みに広く使用されるのが当帰芍薬散です。
生理痛や妊娠中の腹痛などに当帰芍薬散の補血、活血の力がはたらき、痛みを和らげます。
腹痛以外にも、貧血気味で何か頭に覆いかぶさっているような頭重感、
肩こり、めまい、腰痛、むくみなどに使用します。
血を補う当帰、芍薬、川芎と
余分な水分を尿として排出する茯苓、沢瀉、白朮で構成され
貧血やだるさ、むくみを血を補い、血流を良くして余分な水を排出する事で改善します。
月に1度生理がある女性は血が不足しやすく婦人科で広く使用されることが多い漢方薬の一つです。
- 三茶
- 2022/09/20
【漢方の紹介①】加味逍遥散
漢方の処方について紹介します。
【加味逍遥散】
当帰 白朮 柴胡 山梔子 生姜 芍薬 茯苓 牡丹皮 甘草 薄荷
逍遥散に山梔子、牡丹皮が加わった処方となっています。
逍遥散の【逍遥】は気ままにあちこち歩き回るそぞろ歩きという意味です。
逍遥散を飲めば、心が晴れ晴れして自由にひろびろした気分になるという事から由来し、この名がつけられたと言われています。
特に、生理前など気分の高ぶり、イライラ、落ち込み、肩の張りや頭痛、不眠、便秘など気の流れが滞っている状態に使われます。
気の鬱滞が長引くと熱(炎症)が生じ、のぼせ気味、顔の赤み、微熱、灼熱感を伴い、焦りっぽい、怒りっぽいなど熱症状が見られます。牡丹皮・山梔子は肝・心にこもった熱を取り除きます。
特に、女性はホルモンの影響を受けやすく、生理前後、更年期、出産後などホルモンの大幅な変動により自律神経の乱れが乱れる事が多く、婦人科でよく使われる漢方処方の一つです。