めまいと漢方薬~体質・症状などについて解説します
中国古典から考える“めまい”とは
中国の古典では、めまいの症状についてどのような病態だと考えられているでしょうか。
書かれている内容をご紹介しながら解説したいと思います。
諸風悼眩皆肝
に
属
す
「
中医学において「肝」は自律神経をコントロールしているところですから、自律神経が乱れると「風」が生まれ、これがめまいを起こさせるということです。
体質をチェック!
「
痰
無
ければ
眩
を
作
さず
「
体質をチェック!
「
虚
なければ
眩
を
作
すあたわず
体に本来必要な「
体質をチェック!
「
めまいに使う漢方薬
フワフワとした浮動性のめまい
「
代表的な漢方薬と随伴症状
イライラ・憂うつ感があるとき
・ 加味逍遥散
耳鳴り・目の充血・顔色が赤いなど熱症状が強いとき
・ 竜胆瀉肝湯
寝汗・口の渇き・のぼせ・高血圧があるとき
・ 釣藤散
眼精疲労・ドライアイ・貧血をともなう場合
・ 杞菊地黄丸
ぐるぐる回る回転性のめまい
「
代表的な漢方薬と随伴症状
頭を動かすとめまいが起きやすく、みぞおちが詰まったように感じ、動悸・のぼせが起きるとき
・ 苓桂朮甘湯
体全体にむくみがあり口の渇き・尿量減少があるとき
・ 五苓散
胃が弱くて冷えがある場合
・ 半夏白朮天麻湯
突然クラっとしたり、目の前が暗くなったりするめまい
「虚」が絡んでいることが多いです。栄養不足、寝不足、疲労、加齢などでめまいが起きやすくなります。
代表的な漢方薬と随伴症状
疲れやすい・体がだるい・立ちくらみ・貧血などがあり体に必要な「気血」が不足しているとき
・ 十全大補湯
加齢や虚弱体質により耳鳴り・物忘れなどが起き、「精」が不足して脳を栄養できない場合
・ 六味地黄丸
・ 八味地黄丸
・ 亀鹿二仙膠
更新日:2023-11-25