育児ケア
発熱
「熱が出ることそのものは、悪いことではありません」
赤ちゃんの発熱の多くの場合、侵入してきた風邪などのウイルスから身体を守るために体温を上げているので、熱を無理に下げなくてもいい場合もあります。
中医学でも
大切なのは熱を無理やり下げることではなく「なぜ熱がでているのか」を知ることです。
※注意すること
発熱は悪いことではないとは言っても、背後に重要な病気が隠れていることもあります。以下の点が見られたら迷わず病院へ受診しましょう。
中医学のタイプ別養生法
中医学では、「熱がどこにあるのか?」「どのくらいの強さの熱なのか?」「汗をかいているか?」というポイントを確認します。
タイプ1)手足と頭と身体が同じぐらい熱い
元々の体質がしっかりしています。熱が上がりきって暑いかもしれません。少し薄着にしてあげましょう。この時、汗をかいていたら着替えさせて冷えないようにします。水分も忘れずに摂取させましょう!
タイプ2)手足は熱いが、踵は冷たい
足が冷えたことによる風邪です。冷えている部分を温めましょう。
タイプ3)手の甲より掌が熱い/背中よりお腹が熱い
消化不良でお腹からくる熱です。口の臭い、便秘もあるかもしれません。食べ物に注意し、消化によい、火の通ったものをあげましょう。
タイプ4)手足が冷たいが、身体は熱い
まだ体温が上がります。寒いかもしれないので暖かくしましょう。
お家でできるケア
脱水を防ぐため、こまめに水分を摂りましょう
スポーツドリンクやジュースもいいですね。甘すぎたり、しょっぱすぎたりするものは避けましょう。
入浴する場合
ぬるめ(体温より少し低いくらい)のお湯なら大丈夫です。熱いお湯に長時間だと「気」を消耗してしまいます。入浴は短時間でサッと済ませましょう。
身体を冷やす方法
湿った冷たい布か、タオルを巻いた保冷剤を使いましょう。おでこに貼るタイプの冷却シートは実際に冷やす効果は無く、寝ているうちに剥がれて口や鼻をふさぐ危険があるのでお勧めしません。
定期的に体温を測りましょう
一般的に朝は低く、夜は高くなります。
「小児推拿 」
小児推拿を行う際のポイント
- 1
- 肌トラブルがある箇所には行わない。
- 2
- 書かれた順番にこだわらず、触れる箇所から行う。
- 3
- 赤ちゃんの機嫌が良い時に、マッサージをする人もゆったりとした気持ちで行う。
- 4
- 「さする」の手技を行う際は、ベビーパウダーやベビーオイルを使いましょう。何もつけずに行うと皮膚を傷付ける可能性があります。お風呂上りにいつも使っている保湿剤などでもいいですよ。
- 5
- 基本的に小児推拿は肌に直接触れて行います。ただ、家庭で行う分であれば寒い時期に無理に服を脱がせるよりは、服の上からの刺激でも充分です。できる範囲で行いましょう。
手首から肘の内側に向かって中指と人さし指で素早くなでます。
2.
腕の小指側で、肘の内側から手首に向かって中指と人さし指で素早くなでます。※お腹を下している時はやめましょう。
3.
腕の親指側で、手首から肘に向かってを人差し指と中指で素早くなでます。肩甲骨の内側を上から下に向かって親指でさすります。
4.
眉頭から眉尻まで眉毛に沿って親指で開くようになでます。
5.
こめかみを親指で優しく揉みます。
赤ちゃんは大人と比べて、「
「陽気」とは、上へ外へと向かうエネルギーであり身体を温める働きを担っています。赤ちゃんが大人よりも体温が高かったり、成長のスピードが速いのはこのためです。
熱が出るということは、この「陽気」が強くなりすぎている状態です。日中は大丈夫なのに夕方や夜になると熱が上がるのも、「陽気」の性質が関係しています。
「陽気」が強すぎると、五臓六腑のうち精神活動を担っている「
熱が下がった後、赤ちゃんはよく眠るようになります。その状態は数日間続くこともあります。これは、熱が出て「陽気」のエネルギーが消耗されたためです。
熱が下がったらすぐにでも元の生活に戻りたいところですが、赤ちゃんは思っているよりも、エネルギーや「
保育園や公園に行くのは1日待って、お家で思う存分甘えさせて、身体と気持ちの両方を回復させてあげてくださいね。
公開日:2023-01-16
更新日:2023-12-06