育児ケア
下痢
「下痢のときの赤ちゃんの体質は2タイプ」
「五臓六腑」の内臓機能が未熟な赤ちゃんは、胃腸などの働きを担う「脾胃」が弱く、環境の変化や、冷たいもの・初めて食べるもの・食べ過ぎといった食事の変化などで簡単にお腹をこわしてしまいます。特に年末年始のお出かけ、家族以外の人と会う、慣れない場所での食事などで、疲れてしまった赤ちゃんも多いのではないでしょうか?
中医学的には、下痢のときの赤ちゃんの体質は2タイプに分けられます。
実(お腹の風邪)タイプ
赤ちゃんに現れる特徴
このタイプは、
夏の暑さ、冬の寒さにより、身体に悪さをする「外邪」が身体に入り、お腹を下してしまいます。外邪がお腹に居座って痛むので、機嫌が悪いことがあります。
暑さや寒さで便に違いがありますが、「あの時冷えたのかな…」などと思い当たる原因があり、症状が急に出ることが特徴です。
虚(エネルギー不足)タイプ
赤ちゃんに現れる特徴
このタイプは、
五臓六腑のうち脾胃が弱く、消化吸収が上手くできていない体質です。 本来はおしっことして出すはずの水分が、ウンチとして出てしまっていることもあり、水の代謝が上手くいっていません。おしっこの量も気にしてみてください。 実タイプと違って、長期間の症状が特徴で、身体を温める力も不足するので手足の冷えがあることも。
お家でできるケア
暖かくして安静にします
ビックリすること、怖がることは、気(エネルギー)を消耗させて脾の働きを悪くします。特に年末年始のお出かけで疲れている場合はゆっくり休ませてあげてください。
おしりを清潔に
ウンチをそのままにしているとお尻がかぶれやすくなるので、排便のたびにきれいに拭きます。冬は厚着な上、臭いもないと排便に気づきにくいので気をつけましょう。
こまめな水分補給を
下痢で水分が失われているので、白湯などで水分補給をしてあげましょう
食事に気をつけます
離乳食が始まっている場合は、脂っこいもの、繊維質の多いものは避けて消化の良いものにします。お粥やうどんのやわらかさは便と同じくらいのやわらかさを目安にしましょう。
控えたほうがよいもの
牛乳やミカンは下痢を悪化させることもありますので、治るまで控えましょう。
「小児推拿 」
小児推拿を行う際のポイント
- 1
- 肌トラブルがある箇所には行わない。
- 2
- 書かれた順番にこだわらず、触れる箇所から行う。
- 3
- 赤ちゃんの機嫌が良い時に、マッサージをする人もゆったりとした気持ちで行う。
- 4
- 「さする」の手技を行う際は、ベビーパウダーやベビーオイルを使いましょう。何もつけずに行うと皮膚を傷付ける可能性があります。お風呂上りにいつも使っている保湿剤などでもいいですよ。
- 5
- 基本的に小児推拿は肌に直接触れて行います。ただ、家庭で行う分であれば寒い時期に無理に服を脱がせるよりは、服の上からの刺激でも充分です。できる範囲で行いましょう。
親指の外側を指先から掌に向けて、指で素早くなでます。
2.
人差し指の横、親指側。指先から指の付け根に向かって指で素早くなでます。
3.
てのひらor指のひらを使っておなか全体をぐるぐる撫でます。
4.
お尻の割れ目で、骨が触れなくなるところを優しく揉みます。
虚(エネルギー不足)タイプに+α
おしりの割れ目から腰まで、下から上に向かって、人差し指と中指でさすります。
親指・人指し指・中指を使って、背骨のキワの皮膚を厚めにつまみます。腰から肩に向かって4~6回等間隔になるようにしましょう。
実(冬のお腹風邪)タイプに+α
親指すぐ下の手首から肘にむかって素早くなでます。
公開日:2023-02-05
更新日:2023-12-06