育児ケア
寝汗
「汗の働き」
夜中、または朝起きた時に赤ちゃんの頭が汗でびっしょり濡れていて、驚いたことはないでしょうか。
中医学では寝汗のことを「
昔は「寝ている間に大事な水分が盗まれた」と考えられていたのですね。
赤ちゃんは体温や汗を管理している自律神経が未熟なため、安静にしている睡眠時でも大人より汗をかきやすいのが普通です。
汗には「体温を下げる」「余分な水分を排出する」といった大事な働きもあるので、すべてを止める必要はもちろんありません。
ただし、このような場合には汗のかき過ぎかもしれません。
・室温や衣類も適切なのに、汗をびっしょりかく
・枕や布団がぬれるほどで、夜中にパジャマを着替える必要がある
・朝起きたときに元気がない
汗を放置していると、あせもや肌荒れ、冷えて風邪をひくといった原因にもなります。
多過ぎる汗は水分だけでなく気(エネルギー)も消耗してしまうため、寝ている間に体力が回復しにくく、日中の活動にも影響が出ることもありますので、お家ケアで軽減できるといいですね。
こんな時は受診!
・体重が増えないor痩せてきた・常に微熱がある
・寝汗以外の他の症状がある
中医学で考える寝汗
身体に必要な水分を「
気温が上がったり、運動をしたりすると、「
汗をかきやすい体質
1)気虚
普段は、津液が漏れ出ないように体の表面と内側から二重に管理しています。身体の表面から漏れ出ないように守るのは「しかし寝るときには、「衛気」が身体の中に入り、あまり仕事をしてくれません。 入眠時に特に汗をかきやすい、寒気を感じて風邪をひきやすくなるのは「衛気」のバリアが弱まるからです。
「衛気」や「営気」のバランスが崩れたとき、必要な「津液」を身体にとどめておくことができず、汗として漏れ出てしまいます。
2)陰虚
津液のような身体を冷ましたり潤わせる「もともと赤ちゃんは成長するために「陽気」が満ちているため、ちょっとしたことでも「陽気」が強まり、汗をかきやすくなるので陰陽のバランスを整えることが大切です。
お家でできるケア
室温・衣服・寝具の調整
大人にとっては、ほんの少しの室温の上昇も、赤ちゃんにとっては大きな変化です。
大人が少し涼しいと感じるくらいがちょうどよいでしょう。
パジャマは通気・吸水性の良いものを選んであげたいですね。
お布団に防水シートなどを使っている場合はムレやすいので気をつけましょう。
タオルや汗パットを使う
頭や背中・首すじは、身体を動かし温めるエネルギー「
枕にタオルやガーゼを敷いたり、パジャマの中に汗パットを入れておくと、夜中に着替えなくて便利です。
食事にひと工夫
おすすめ食材をご紹介します。
一番おすすめ。
汗をかき過ぎて消耗した「気」と「陰」を補います。
すりおろせばとろみが出るので離乳食にも使いやすくおすすめです。
アレルギーに注意し、加熱したものから少しずつあげましょう。
☆ヨーグルト・レモン・梅干し など
酸味は「漏れ出ないよう固める」という働きがあります。
酸っぱいのが苦手な子は多いと思いますので、赤ちゃんの食べられそうなものを選んであげましょう。
☆トマト・きゅうり・スイカ など
夏には熱を冷まし、身体を潤す食材が多くあります。
食べ過ぎると体を冷やすので、少しずつあたえましょう。
「小児推拿 」
小児推拿を行う際のポイント
- 1
- 肌トラブルがある箇所には行わない。
- 2
- 書かれた順番にこだわらず、ふれられる箇所から行います。
- 3
- 赤ちゃんの機嫌が良い時に、マッサージをする人もゆったりとした気持ちで行うこと。
薬指の手掌側を指先から付け根に向かって素早くなでます。
2.
親指の外側を指先から掌に向けて、指で素早くなでます。
3.
小指の手掌側を指先から付け根に向かって素早くなでます。
4.
小指の先を親指でやさしく揉みます。
5.
足の裏、中央よりやや上のくぼみを親指でやさしく揉みます。
公開日:2023-05-06
更新日:2023-12-06