中医学で考える産後ケア~7つのポイント【固】~


6つめは【固:こ】

盗汗を改善、ホルモンのバランスを整える
寝汗をかいて困ることはありませんか?

産後ケア

盗汗とは?!
産後、ホルモンバランスの急激な変化が原因で、ママのカラダは汗腺機能の調整や体温調整がうまくいかなくなります。
夜中、寝汗をかくことはないでしょうか?
中医学では寝汗のことを「盗汗(とうかん)」といいます。
昔は「寝ている間に大事な水分が盗まれた」と考えられていたのですね。
蒸し暑い夜に汗をかいたり、風邪をひいて発熱の時にみられる寝汗は正常な生理現象です。ただし、以下のような場合には汗のかき過ぎかもしれません。

  • ・室温や衣類も適切なのに、汗をびっしょりかく
  • ・枕や布団がぬれるほどで、夜中にパジャマを着替える必要がある
  • ・朝起きたときに疲れている

汗を放置していると、あせもや肌荒れ、冷えて風邪をひくといった原因にもなります。
多過ぎる汗は水分だけでなく気(エネルギー)も消耗してしまうため、寝ている間に体力が回復しにくく、日中の活動にも影響が出ることもあります。


産後ケア

中医学で考える 盗汗が起こる理由

中医学では、身体に必要な水分を「津液 しんえき 」といいます。
「津液」は体全体を巡り、蓄えられています。
気温が上がったり、運動をしたりすると、「陽気 ようき 」という上や外へと向かう温かい力が強まります。
すると津液は温められ、外に押し出されます。これが汗です。
普段は、津液が漏れ出ないように体の表面と内側から二重に管理しています。
身体の表面から漏れ出ないように守るのは「衛気 えき 」といい、身体の内側から守るのは「営気 えいき 」といいます。
しかし寝るときには、「衛気」が身体の中に入り、あまり仕事をしてくれません。
入眠時に特に汗をかきやすい、寒気を感じて風邪をひきやすくなるのは「衛気」のバリアが弱まるからです。
「衛気」や「営気」のバランスが崩れたとき、必要な「津液」を身体にとどめておくことができず、汗として漏れ出てしまいます。



盗汗の対策

◎自律神経を整える生活をする

ホルモンバランスは不規則な生活で乱れます。

  • ・朝はしっかり朝日を浴びる
  • ・3食しっかり食事を食べる
  • ・ハーブティやアロマオイルなど香りでリラックスする
などで自律神経を整えましょう。



◎「気」を高める食材を摂る

「気」を補い、腸内環境も整える
・山芋、キャベツ、納豆、オートミールなど
がおすすめです!



◎酸っぱいものを摂る

酸味は「漏れ出ないように固める」という働きがあります。
・レモン、梅干し、ヨーグルト、トマトなど
がおすすめです!
また、酸味と甘味を一緒に摂ることで陰(潤い)を補いやすくなる
はちみつレモンなどを摂るのもよいですね。


公開日:2024-05-24
更新日:2024-05-24