産後ケア
ママだけではない!パパにも起こる産後鬱。
皆さんは「産後うつ」と聞くと女性側のうつ症状を思い浮かべる方が多いかと思います。
ところが近年では、男性側にも産後うつが生じていることが知られてきています。
産後ママはホルモンバランスの乱れによって様々な不調が起こりやすい状態です。
では、男性は?出産はしませんし、男性ホルモンが著しく変化するわけでもないのに、なぜ男性側の産後うつが増えてきているのでしょうか?
一般的に、うつ症状のきっかけとなりやすいのは「環境要因」と言われています
要因として、辛い体験や悲しい出来事が起こった際の精神的ストレスや身体的ストレスなどが関係していると認識されています。でも実は、進学、就職、引越し、結婚や出産などの嬉しい出来事の後にも、うつ症状が発症しやすいそうです。男性の場合によくみられケースとしては、新しい環境で「こうしたい!こうなりたい!」という希望や強い思いとのギャップで苦しむパターンが多く、産後うつの場合は馴れない育児で自信を無くしてしまう、奥様に頼りにされなくなり疎外感を感じる、パートナーが先に産後うつになってしまいその影響をうける、といったケースが挙げられています。
女性側は妊娠してから10か月程お腹の中で赤ちゃんをはぐくみ、徐々に大きく成長していく事を実感できることが多いのに比べて、男性側は近くで見てはいるものの体感できることが殆どありません。妊娠中から徐々に母性が芽生えてくる女性に対して、男性側は父性が芽生えるまでに時間が掛かってしまうのかも知れませんね。
国立生殖医療研究センターの過去の調査報告から
生後1歳未満の子を育てる夫婦のうち「メンタルヘルスの不調のリスクあり」と判定された割合は、母親が10.8%、父親が11.0%、夫婦の両方が3.4%と、いわゆる産後に精神的な不調を起こした方は男女にあまり差がないことが分かります。
まずは、男性も産後うつになりうることを理解し、それがどのような症状として現れるのかを把握しておくと良いですね。
産後は性別を問わず、価値観が大きく変化する時期でもあります。仕事や友人、パートナーとの関係に関して、出産前に持っていた価値観を変える必要があることも多いでしょう。
男性の産後うつの傾向は?
男性側の産後うつでは、うまくいかない育児で自信を無くし、落ち込み・いらだち・疎外感といった症状が多いようです。また、社会で活躍される女性が増えているものの、妊娠・出産により社会的地位が揺らぐことで精神バランスを崩してしまわれる事は、男性にとっては大きな問題として捉えられています。
以前から社会的には男性側も育児休暇を取ることが推奨されていましたが、実際に申請される男性はあまり多くなかったのが現状でした。理由としては「長期間仕事を抜けられない」「収入が減ってしまう」「休暇後に元のポジションに戻れないのではないかという不安」等が挙げられたようです。
2023年、政府では育児休暇中の支給額を10割支給と発表がありました。
これを機に育児休暇を申請しやすい環境が広まり、パパ・ママ揃って大変な新生児期間を一緒に乗り越えるご夫婦が増えると良いですね。
産後うつにならない為には?
「男性の産後うつ」「女性の産後うつ」と分けて考えるのでなく、「ふたりの問題」として考えていくことが大切です。
新生児のお世話の段階からご夫婦で協力して子育てに取り組めることが理想です。まだ首も座っていない赤ちゃんのお世話は緊張もするでしょう。出産後は時間の余裕が持てなくなり新しい知識を取り入れる余裕がなくなっていきます。出産前からご夫婦で知識を身に付けていけると良いですね。
産後は男性もうつになりうる事を女性側も理解し共有できると安心です。そうすれば、早い段階でお互いの異変にも気づきやすく、深刻化する前に対応できるようになるでしょう。
もちろん、これは逆の場合も同様です。男性も「女性の産後うつ」について知っておくことが大切です。
妊娠が分かった段階からまずはお二人で、今後の生活について話し合いの時間を持ってみてはいかがでしょうか?
・妊娠中の身体の変化に伴い女性側にどんな事が起こりやすいのか?
・そんなときの男性側の行動は?
・出産する場所は勿論、産まれた後の育児体制は?
など、妊娠・出産・育児に対して知識に基づいたお互いへの配慮を、お互いが納得できるあり方で見つけるのが大切なのではないでしょうか。
うつにならない為の食養生
もちろん赤ちゃんを迎え入れたご夫婦が必ずしも産後うつになると言うわけではありません。子育てしていく中で気力と体力を使う場面はたくさんあり、うつ症状までいかなくても疲労や倦怠感が抜けない、気力がわかない等の症状が起こりやすいものです。
気力と体力は中医学では「気」と「血」が充実していることで保たれると言われています。
何か大きな変化が起こった時にもご夫婦で立ち向かえるように、まずは日頃から食事バランスに気を付けて、いざという時に不調になりにくい体質を作っておくことが重要です。
*気を補う食材
鶏肉、かぼしゃ、イワシ、なつめ、栗、サバ、長芋、さつまいも、キノコなど*血を補う食材
パセリ、よもぎ、イワシ、サバ、ブリ、人参、レーズン、いか、ほうれん草、ひじきなど気血を補うマグロの生春巻き
マグロの生春巻き
材料(4人分)
タレ(A)
タレ(B)
作り方
更新日:2023-07-03