腸内環境が腎臓にも影響する?!

腎機能を高める食事

腎機能を高める食事
腎機能を高める食事

便秘と腎臓の関係

以前から、慢性腎臓病の人は便秘になりやすいといわれています。
理由として、腎機能の低下で、たまった老廃物が腸内で善玉菌と悪玉菌のバランスをくずすことや、腸の血流障害・活動量の低下につながることがあげられます。

腎機能が低下して、老廃物を尿で排出できない場合、便を排泄することが重要となります。
ところが、便秘になると腸からの老廃物の排泄が滞り、それを処理する腎臓にさらに負担がかかります。

このように、便秘が腎臓にとって負担になることは、一般的に知られています。
では、その反対に、「便秘を治療することで腎機能にとっていい影響がでるかどうか」については、近年までわかっていませんでした。

2020年、慢性腎臓病のマウスに慢性便秘症改善薬を投与する研究で、「腸内環境が改善するとともにクレアチニン値が改善した」という結果が発表されました。※1

これにより、便秘を解消することで腎機能を高める事ができる可能性が示されました。


おすすめの便秘対策

食物繊維が多く含まれているきのこや野菜を積極的に摂ることが大切です!

野菜
野菜

腎機能がG3aまではカリウムの制限がないので、1日350gの野菜を食べましょう。


350gの野菜の目安

  • ・生野菜:両手で一杯分
  • ・加熱した野菜:片手で一杯分

毎食、これくらいの量を意識して取り入れると良いですね。
また、小鉢なら5皿分(1皿70g)を目安にしてみましょう。



・献立例

〇朝食
目玉焼き 納豆 ご飯 お味噌汁 +ほうれん草のおひたし
〇昼食
野菜炒め (人参、キャベツ、玉ねぎ) 定食
〇夕食
トマトレタスサラダ カボチャの煮物 鯖の塩焼き ご飯

追加ポイント
◎朝ごはんにほうれん草のおひたしを追加するだけでもOK!!
◎お味噌汁を具沢山にする!
◎加熱してカサを減らす!
70gの野菜はこのくらいです。※2
5種類食べるのが難しければ、量を増やして、2種類にすると取り入れやすいですよ。

野菜の目安量
野菜の目安量


※1 Nanto-Hara F,Abe T,et al.,The guanylate
cyclase C agonist linaclotide ameliorates disease:Nephrology Dialysis
Transplantation 2020
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press_20141217_03web.pdf

※2 https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/2ibent.html


公開日:2024-07-03
更新日:2024-07-03