不妊症を引き起こす病気って?
「30才前後の若い女性に多いのが「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」です」
不妊症を引き起こす病気はいろいろあるのですが、ここではとくに気になるものを紹介します。
注目したいのは30才前後の若い女性に多い「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」です。
卵巣の表面の白膜が肥厚して硬いため排卵が困難になったり、ホルモンバランスの乱れで卵胞がそのまま卵巣内に残りどんどん滞留(多嚢胞化)してしまいます。これが「多嚢胞性卵巣(PCO)」という状態です。エコー(超音波検査)で見ると、卵巣の表面に沿って卵胞が数珠(じゅず)つなぎに並んで見えます(ネックレスサイン)。多嚢胞性卵巣(PCO)になると月経異常や不妊などが多くなり、排卵障害や着床障害を引き起こすとされています。
PCOSの人は黄体化ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)のバランスが悪く、とくにLHの値が高くなります。
排卵がうまく行われないために生理周期が延長したり、ときには無月経になったりします。排卵しなければ、自然に妊娠することはありませんので、不妊症になります。PCOSは、排卵障害のひとつで、卵巣に送られてくる栄養を多数の卵胞で吸収するので、卵の質がよくないともいわれています。
中医学の得意分野
中医学ではこのような未熟な卵胞を成熟させるのが得意です。PCOSは卵巣の周りに瘀血や痰湿がこびり付き、白膜が厚くなった病態と考えます。軽度の場合と重度の場合では対応が異なりますが、軽度の場合は活血薬、化痰薬を服用すると卵巣が柔らかくなり、排卵がスムーズになります。 ぜひ排卵が乱れやすい人は漢方薬局で相談してください。
タイミング以外でも夫婦生活が持てる関係になるために、体調管理を怠らないことです。妊活中の夫婦生活は月に8〜10回は最低必要。週に2回以上の夫婦生活は基本です。できたら排卵の5日くらい前からは1日おきくらいの回数が理想です。精子は数も大切ですが、精子の質はもっと重要です。
更新日:2023-12-02