きれいですか?
BBT基礎体温グラフ

身体の様々な情報を教えてくれる

「BBT基礎体温」

BBT基礎体温

BBTの様々な情報から生理周期を把握したり、不妊治療にとても役立ちます。 BBT(基礎体温)とは人間が生活していく上で最低限必要なエネルギーしか使っていない時の体温のことをいいます。つまり睡眠中の体温のことです。人間の身体は、動くことでエネルギーが生じますので、朝目覚めてすぐの、まだ身体を動かしていない時の体温を測ります。 女性の身体は生理周期と共にホルモンも変化し、基礎体温も変動していきます。毎朝の基礎体温を記録しておくと、基礎体温表のグラフが出来ますので、そこから様々な情報が読み取れます。BBT(基礎体温)から生理周期を把握したり、不妊の原因や対策などに役立てることができます。ただし、基礎体温は絶対的なものではありません、数値の結果が気になるようでしたら一度専門家にご相談ください。現代は基礎体温を記録するスマートフォンアプリなどもありますので、活用してみるのもいいでしょう。

基礎体温の測り方

<基礎体温の計り方>

女性の身体はホルモンの影響を受け特有のリズムを刻みます。そのリズム(周期)を把握することは、自分の体を知るうえでとても重要です。そのために、ぜひ是非実践していただきたいのが「基礎体温」を測ること。基礎体温表をみるとさまざまなことがわかってきます。お医者さまにかかったり、漢方相談をお考えの時には、基礎体温表をお持ちください。

  • 1. 婦人体温計を枕元に置いて就寝。
  • 2. 6時間以上の睡眠をとる。
  • 3. 起床後動かず、舌の裏側の付け根の温度を測る。
  • 4. グラフに記入。(計り忘れは空欄に)
  • 睡眠不足や風邪の日は、備考欄にメモしておきましょう。

    基礎体温表

    基礎体温表からわかること。

    規則的に月経がきていても、無排卵性月経といってきちんと排卵していないことがあります。基礎体温の推移を見れば排卵の有無や時期がわかるので、タイミング療法の大切な指針にもなります。受精の確率が最も高い時は、排卵日前3日間と言われています。継続して基礎体温をつけることで 排卵の時期を予測することが出来ます。生理の出血やおりもの、不正出血や性交などをマークで記入しておきましょう。おりものは卵胞の発育によって変化し、卵胞が大きくなると粘性が強い透明なおりものが増えてきます。排卵期から黄体期にかけては基礎体温の推移をみることで、黄体機能の状態を推測することができます。

    ~理想的な基礎体温~

    人により多少の個人差があるものですが、28日前後の周期で基礎体温が変化していくのが一般的です。

  • 月経期:月経の期間。生理開始日を1日目とします。
  • 低温期:月経から排卵までの期間。
  • 高温期:排卵後から次の月経までの期間。12~14日。
  • 低温期から高温期への移行はスムーズに移行し(3日以内)、温度の差が0.3~0.5°ある「二層性」であることが望ましいです。高温期が16日を超えた場合は、妊娠の可能性があります。

    基礎体温表のパターン

    基礎体温の様々なパターン

    グラフの体質は代表的なものになります。基礎体温には個人差があり、体質によってグラフの形もちがいます。

  • 1.ダラダラ型:瘀血・陽気不足タイプ。
  • 2.凹型:気虚・陽気不足タイプ。
  • 3.ギザギザ型:肝鬱気滞タイプ。
  • 4.低温期長期型:血虚・実寒・虚寒・気滞タイプ。
  • 5.高温期短期型:気血不足・津液不足タイプ。
  • 6.全体的低温型:陽気不足タイプ。
  • 7.全体的高温型:血熱・虚熱タイプ。
  • 8.無排卵型:肝腎不足・痰湿・気滞瘀血タイプ。
  • 実際には複数のパターンが組み合わさっている場合がほとんどですので、ご自分の体の状態を詳しく知りたい方は、一度中医学アドバイザーにご相談ください。

    ホルモンの変化は心や身体に影響します。

    基礎体温表に普段から自分の体調の変化も一緒にメモすることで、ホルモンの変化による自分の身体の状態を把握でき、気分や体調をコントロールしやすくなります。
    また、赤ちゃんを望まれるカップルにはタイミングをとる目安になります。

    <ホルモンの変化が心身に与える影響>
    月経期

    生理の開始~1週間程度
    生理開始と共に女性ホルモンの分泌が減少し、一番女性ホルモンの分泌が少ない時期です。お肌の乾燥が気になったり、肌が敏感になったりします。もともと疲れやすい人や貧血体質の人は顔色が悪くなったり、頭痛やめまい、冷えといったトラブルが出ることも。この時期に無理をすると血流が悪い体質になりやすいため気を付けましょう。
    卵胞期

    生理後から1週間程度
    エストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌され、盛んになっていきます。お肌の調子がよくなり、心も穏やかになります。食欲も落ち着き、ダイエットにも適している時期。女性が一番輝く時期です。
    排卵期

    排卵が起こる数日間
    排卵後からプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌がはじまり、基礎体温が上がっていきます。卵胞ホルモンと共に黄体ホルモンの分泌も高まり、変化する時期となります。変化についていけないと、身体のバランスが乱れ不調が出ることも。身体は元気ですが無理をせずに柔軟に過ごしましょう。
    黄体期

    排卵後から生理前までの10日間程度
    身体も心も不安定な時期に入ります。生理前の1週間程度が特に敏感です。月経が近づくにつれ、体が重く気分もボーっとし集中できない状態になります。眠気が強い時期でもあり注意力が低下します。お肌のトラブルも起こりやすく、皮脂分泌が増えることで、ニキビや吹き出物、シミ、皮膚の炎症などが増えやすくなります。体重は増加しやすくダイエットには不向きな時。気分もイライラと悲観的になったりする時期ですので、うまくリフレッシュしましょう。体温が下がると月経がはじまります。

    中医学からみる基礎体温。

    中医学には陰陽の考え方があり、女性ホルモンの場合は、卵胞ホルモンを「陰」、黄体ホルモンを「陽」と考えます。低温期には陰が長じて、陰が極まると排卵が起こり、陽へと転化し、次第に高温期に入っていきます。 高温期には陽が長じて、陽が極まると陰に転化して月経がはじまります。生理周期は陰陽のリズムで運ばれています。
    その月経周期の陰陽バランスに合わせて漢方薬を使い分ける方法を「周期調節法」と呼びます。これは身体本来の自然のリズム(周期)に合わせた、理にかなった方法です。
    誠心堂では、この「周期調節法」を積極的に取り入れた30年以上に及ぶ漢方相談実績があります。

    <周期調節法の考え方>
    月経期 気血の巡りを良くすることで、子宮内の古い血液や内膜をきれいに排出させます。また、生理痛などの生理時のトラブルを和らげます。 活血薬・理気薬などを併用します。
    低温期 卵子の発育を促します。また、受精卵が着床するための土台作りとして子宮内膜を厚くします。妊娠のためには特にこの低温期に質の良い卵子と子宮内膜を作ることが大切です。 「陰」をしっかりと補う滋陰養血薬を中心に用います。
    排卵期 気血の巡りやホルモンバランスを整え、排卵をスムーズに促します。 活血薬や理気薬、「陽」を補う補腎温陽薬を併用します。
    高温期 受精卵を子宮内に着床できるように促し、高温期を安定させていきます。 補陽薬や補気養血薬を併用します。着床後は妊娠を安定させ、発育を促すための安胎法を行います。


    更新日:2023-12-02