体質で考える「第2子不妊」

更新日:2023.11.13

 

 

第2子不妊とは?

体質で考える「第2子不妊」

体質で考える「第2子不妊」

第1子を希望しているけれど妊娠しない状態を“原発性不妊”といいますが、第2子不妊は過去に妊娠・分娩したもののその後妊娠しない状態のことで“続発性不妊”と呼ばれています。原発性不妊で悩む方は全体のおよそ13〜17%であり、女性の年齢とともに不妊の割合も増加しますが、続発性不妊はこれよりもやや低い傾向があるようです。

 

第2子不妊の原因と治療

年齢
第2子不妊で一つ確実な要因として挙げられるのは、2人目が欲しいときは1人目を希望しているときよりも年齢が上がっていることです。昨今、卵子の老化が1人目の不妊症でもいわれている通り、一般的に女性は35歳を境に妊孕性(妊娠する力)が大きく下がり始めるため、年齢が上がることは大きな要因の一つになります。

内分泌系
授乳期間中はプロラクチンというホルモンが多く分泌され乳汁を増やしますが、同時に排卵を抑えています。授乳期間に決まりはありませんが、母乳がしっかり出ている間は生理がこない、生理周期が安定しないということもあります。一方でこの状態は“母乳で育てている命があるため、新しい命を授かれる体の状態ではありませんよ”というプロラクチンホルモンのメッセージでもあります。授乳とはそれだけ体力を消耗するということです。

生活環境
1人目の出産後は、育児や仕事関係などご夫婦ともに生活環境が変わり忙しくなっていることが多々あります。育児による寝不足や慢性的な疲れからホルモンバランスが乱れると、生理周期が安定しにくくなります。また、忙しさに追われ、セックスレスやセックスの機会がなくタイミングが合わせられないといったことが原因になるようです。

男性不妊
女性と同じように加齢や酸化ストレスなどの影響から精子の質も低下するため、不妊の原因となります。

病院やクリニックでの検査や治療は1人目、2人目の不妊症でも変わりなく行っていきます。ただし、第2子不妊の場合は、出産時の帝王切開や子宮内感染などによって卵管や子宮の癒着による卵管因子や子宮因子など物理的な要因も増えてきます。

 
体質で考える「第2子不妊」

漢方で考える第2子不妊

体質で考える「第2子不妊」

中医学における臓腑のうちの“腎(じん)”は成長・生殖・内分泌・老化などを司り、加齢にともない衰えていくところです。一度赤ちゃんを産むと、お母さんとお父さんのエネルギーである“腎精(じんせい)”を赤ちゃんにあげるため、2人目を希望するときは1人目よりも確実に老化状態を示す“腎虚(じんきょ)”が進んでいます。腎の機能がしっかりしていれば、女性の生理・妊娠・出産・授乳は正常に機能しますが、産後にうまく腎精を回復できないと老化が進み、ホルモン分泌が弱るケースが多くなります。また、高齢出産や難産、育児での体力の消耗なども要因となります。

 

 

中医学体質別治療法

① 腎虚(じんきょ)体質
出産や加齢にともないホルモンの分泌が弱るため、妊娠しにくくなる。
生理の状態:生理の量が少なく色は暗い、無排卵、生理周期が不安定など。
随伴症状:足腰がだるい、物忘れ、耳鳴り、頻尿、白髪、難聴、精力減退、むくみなど。
生命エネルギーの源である“精(せい)”を蓄え、生殖を司る腎の働きが低下することで、ホルモンバランスが乱れやすくなっています。

 

漢方

六味地黄丸、瓊玉膏など

ツボ

腎兪、関元など

食材

黒豆、黒きくらげ、黒ごま、山芋、卵、くるみ、アーモンドなど

 

 

② 血虚(けっきょ)体質
出産による出血や授乳、寝不足などにより血(けつ)が不足して妊娠しにくくなる。
生理の状態:生理の量が少ない、サラサラで色が薄い、生理周期が長いなど。
随伴症状:目の疲れ、筋肉のつり、顔色が白い、めまい、動悸、不眠、脱毛など。
生理の基本となる血が不足しているため、卵胞の成熟までに時間がかかったり、子宮内膜が厚くなりにくくなります。

 

漢方

四物湯、当帰芍薬散など

ツボ

足三里、三陰交など

食材

人参、ほうれん草、なつめ、黒ごま、クコの実、プルーンなど

 

 

③ 気滞(きたい)体質
育児や仕事のストレスなどにより自律神経が乱れ、妊娠しにくくなる。
生理の主な症状:胸の張りやイライラなどPMSの症状が強い、生理にツブツブした塊がある、高プロラクチンなど。
随伴症状:肩こり、頭痛、胸やお腹の張り、憂うつ感、イライラ、喉のつまりなど。
ストレスなどにより気の巡りが悪くなると、血の流れも悪くなり排卵がしにくくなります。

 

漢方

芎帰調血飲、加味逍遙散など

ツボ

太衝、内関など

食材

ミント、ジャスミン、春菊、三つ葉、みかんの皮、イカなど

 

 

④ 痰湿(たんしつ)体質
体内に余分な水分がたまることで血の巡りが滞り、妊娠しにくくなる。
生理の状態:おりものが多い、生理の質が粘っこい、排卵障害など。
随伴症状:身体が重だるい、頭重、むくみ、めまい、食欲不振、胸苦しい、軟便など。
早い段階のミルクへの切り替え、甘いものや脂っこいもののとりすぎ、冷えにより水分代謝がうまくいかず老廃物がたまるため、排卵を妨げやすくなります。

 

漢方

二陳湯、平胃散など

ツボ

豊隆、陰陵泉など

食材

緑豆などの豆類、冬瓜、とうもろこし、ハトムギ、もやしなど

 

 

 

第2子不妊の鍼灸治療

第1子不妊や第2子以降の不妊でも治療法に変わりはありません。子供が欲しいタイミングは、その方それぞれの事情があり、特に第2子不妊では限られた時間内での治療となるため、スタートダッシュが大事になります。鍼灸では妊活鍼灸 誠心堂式三焦調整法(さんしょうちょうせいほう)で身体を整えていくことをおすすめします。


 

お客様インタビュー

40歳 2人目 生理周期 冷え
(漢方服用期間2年)

 

41歳 2人目
(漢方服用期間1年1か月)

 

47歳 2人目 高齢妊娠の不安
(漢方服用期間1年)

 

 

体質について

体質は人により異なります。店舗では舌だけでなく脈や血流などを確認させていただくことができ、より詳しく体質が分かります。
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