症例報告 一般

g-001 30歳 男性 常に緊張がとれず眠りが浅い

 

治療状況

主訴

去年の秋から緊張が出てきて、眠れなくなってきた。特に疲れてくると悪化する

検査結果

メンタルクリニックで抑うつと診断され、セロトニン阻害薬と短時間型睡眠薬と処方され服用中

随伴症状

動悸・不安・高血圧


治療方針
初めて症状が出た去年の秋ごろに転職した。またコロナが流行り始めた今年3月から症状が悪化したことから環境の変化が大きい時に発症し易いと考えられる。
人は環境の変化や気温・気圧差など変化が大きい時、自己の意識とは関係なく体を調節してくれる自律神経という機能が働いています。ただあまりに変化が激しい時や疲れが溜まっているときには自律神経の調節が出来ず、色々な症状がでてきます。
今回は自律神経が乱れた結果、緊張が強くなり、上半身に熱がこもり、頭に過剰な血液が行ってしまっている状態でした。理想的な睡眠は寝ている間に体温も下がり、内臓に血液が戻っている状態が理想ですが、この方の場合、上半身に熱がこもって頭に過剰な血液が行ってしまい睡眠が浅くなり、慢性的に疲れが溜まっていました。

今回、自律神経を調節し、上半身の熱を取る治療を行いました。

弁証:肝鬱化火
治療原則:平肝瀉火 平肝息風

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週1回のペース

鍼灸治療1回
その日の夜は普段よりも落ち着けた。まだ体熱くて寝れなかった。

鍼灸治療2回
気持ち落ち着いてきた。熱が取れてきた。前よりも深く寝れて少し疲れが軽減

鍼灸治療3回
体調良い。朝の目覚めも良く、週5回ジムいけるようになる。

鍼灸治療1ヶ月後
主訴以外の症状、不安・動悸もなく体質改善を続けている。

上半身に熱と血液が偏在していたのが改善でき、緊張や睡眠の質が良くなったと考えられる。

漢方服用の有無 
抑肝散陳皮半夏ベースの煎じ

 

 報告者名  小宮悠輝
 報告日  2020.9.30