産後ママを取り巻く課題を、中医学の知恵でサポート
2022/11/09
産前産後の情報発信、
無料のオンラインセミナーを開催
漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下 当社)では、産後の不調を未然に防ぐための取り組みとして、ホームページやSNSによる産前産後の情報発信、産後ケアをテーマにした無料のオンラインセミナーを開催します。
産後ママを取り巻く環境の変化がコロナ禍でさらに加速しています。産後ケアに関する認知が不十分な中、必要とされる方へ情報が届けられるように工夫が必要です。中医学で古くから伝わる知恵を活かし、妊産婦の体質を整えることは、産後の不調を未然に防いだり、産婦の体調をいち早く回復することが期待できます。
日本における産後ケアの現状と課題
近年、女性の社会進出が増加する一方、核家族化や地域の互助機能の低下といった環境変化により、産後ママを取り巻く状況は決して良いものとは言えません。さらに、ここ数年ではコロナ禍の影響で子育てサークルの減少や、人と触れ合う場所への外出も懸念され、24時間子供と一緒にいる環境から子育てに関する苛立ちや不安が生まれ、産後うつになる方が増えていることも社会的課題となっています。実際に出産経験のある方を対象とした聞き取り調査(株式会社ベルタ:2022年1月27日プレスリリース)では、9割の方が産後に何らかの不調を感じており、具体的な症状として、イライラ、気分の落ち込み、涙がでる、睡眠障害といった産後うつにつながる症状を感じている方がそのうちの半数を占めるという結果が報告されています。2019年に母子保健法の一部が改正され、産後1年以内の母子に対する産後ケア事業が法制化され、各自治体の産後ケアの取り組みが努力義務と規定されたことで、徐々に産後ケアの活動は盛んになっています。ただし利用回数の制限、経済的な負担、申請の煩雑さなどから、利用が十分に浸透しているとはいえません。また産後ケアを知るきっかけが限られており、必要とされる利用者への認知が不十分といった側面も課題となっています。
中医学と産後ケア
中国や台湾をはじめとする海外では、産後ケアに特別力を入れる風習があります。その理由として、産後に表れた不調は一生の体質を作ると言われているためです。産婦の両親や親族総出で産婦をサポートし、ご家族のサポートが難しいケースでは、産後ケアセンターを利用し、産婦がゆっくりと休養をとる体制を整えています。家庭でも、産後ケアセンターでも、6~8週間の産褥期の期間は、産婦の心身を回復にあわせた薬膳料理が提供されたりと、中医学の知恵が産後ケアに活用されています。中医学では、産後は「三虚(さんきょ)」という体質になると言われます。「三虚」とは、体にとって必要な「気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)」という3つの栄養がすべて不足していることを指します。出産時の出血による「血虚(けっきょ)」、体力消耗による「気虚(ききょ)」、たくさん汗をかくことによる「陰虚(いんきょ)」です。産婦はこの3つが共に不足し消耗している状態にも関わらず、まったなしの育児、授乳の負担、寝不足と、体はますます弱くなり、不調を抱えやすくなるのです。
産後ケアのための取り組み
当社は1987年の創業以来5,000名を超える方の妊娠をサポートしてきました。当社で妊娠される方の多くは、30代後半から40代の方が6割以上を占めています。この世代は高齢妊娠・高齢出産であり、流産や低出生体重児といったリスクが高まりやすいことが知られています。そこで当社では、産後の不調を未然に防ぐために、出産前から産後に備えた知識や体調管理を整えていくため、産後ケアの取り組みを開始しました。妊娠中の体調管理、出産や産後ケアの情報提供を、ホームページやSNSでの発信、オンラインセミナーの開催を通して実施しています。また低出生体重児への取り組みとして、一般社団法人 日本DOHaD学会へ入会し、産前産後ケアへの取り組みとして、社員の産前産後ケア推進協会への入会や産後ケアリスト2級取得を行いました。さらに、第12回日本中医薬学会(2022年10月8日開催)のシンポジウムにおいて、当社所属の鄭 冬梅(てい・とうばい:中医師・医学博士)が「中医学における産後ケア」と題した口頭発表を行い、医療関係者への情報発信にも取り組んでいます。
産後ケア特集ページ https://www.seishin-do.co.jp/birth/
Facebook「漢方美人ラボ」 https://www.seishin-do.co.jp/birth/
産後ケアをテーマとしたオンラインセミナ
2022年8月27日に、無料オンラインセミナー「中医学で考える産後ケア~産後の健康と美容を叶える血余」を開催し30名ほどの方にご参加いただきました。参加された方からは、以下のようなお声をいただきました。「日本と中国では産後の女性の身体に対する意識が全然違うと感じました。日本の女性も産後のケアの大切さを理解し発信していく必要はあると思いました。」
「今後、妊娠や出産を経験する可能性があるためそのときの為に、事前に知識をつけることができてよかったです。」
「中医学の考え方、中国での産後の過ごし方を知ることができて興味深かったです。」
次回は、社会的な課題となっている「産後うつ」に焦点をあてた無料のオンラインセミナーを2022年11月19日(土)14時から開催いたします。今後も妊産婦の方のお悩みをテーマとして定期的に開催していく予定です。
テーマ: 中医学で考える産後うつの予防とケア
日にち: 2022年11月19日
時 間: 14時~15時
講 師: 鄭 冬梅(てい・とうばい:中医師・医学博士)
ツール: Zoomウェビナー(申込者にメールでご連絡)
参加費: 無料
URL: https://www.seishin-do.co.jp/seminar/?id=1663744894-334996
今後の展開
お産は女性にとって、人生の中でも大きく重要な出来事です。体にもたらす変化も大きく、産後の健康状態は、妊娠中から産後までのケアによって影響され、母親の健康は育児にも影響します。当社では、今後も中医学の観点から妊娠、出産、産後、育児について関り、地域の皆様の健康に貢献できるよう、取り組んでまいります。本件に関するより詳しい内容をご希望でしたら、当社ではマスコミの方の取材お申し込みを随時受け付けておりますので、是非お問い合わせください。
【取材依頼・お問い合わせ先】
会社名: 株式会社誠心堂薬局
担 当: 本部 広報担当 片岡 詩麻
電 話: 047-300-2293
メール: s_kataoka@seishin-do.co.jp