漢方薬局で男性更年期の相談が増加
2023/2/8
更年期障害と自覚せずに
悪化するケースも
漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下 当社)のグループ店舗である誠心堂薬局 新浦安店(千葉県浦安市、以下 当社新浦安店)では、男性更年期の相談が増えています(調査期間:2022年1月~2023年1月)。
<誠心堂薬局 新浦安店>
男性更年期は十分に認知されておらず、不調が起こりやすい世代においても認識が進んでいないという報告があります。コロナ禍をきっかけに悩む方が増えている中、体質改善を望まれて漢方薬局へ来店される方も増えていると考えられます。中医学では、年齢による体の衰えをゆるやかにする考え方があり、更年期を穏やかに過ごすための方法として漢方薬が期待されています。
男性更年期の背景
「更年期」というと女性特有の問題と思われがちで、男性にも起こりえることが十分に認知されていません。厚生労働省による「更年期症状・障害に関する意識調査」(2022年7月26日)によると、男性更年期について、女性では年代が上がるほど「よく知っている」の割合が高くなり約4割を占めるのに対し、男性では「よく知っている」が約15%で、「聞いたことがあるが、内容について詳しく知らない」の割合が約50%を占めています。さらに男性で更年期症状を自覚しているにも関わらず病院を受診していない方の割合が40代で86.6%、50代で86.5%、60代で92.8%にものぼり、受診に抵抗を感じている方が多いことを示しています。男性の更年期障害である「加齢男性性腺機能低下症候群(LOH(ロー)症候群)」は女性と同様に性ホルモンの減少によって不調が起こりますが、その発症要因は女性に多い加齢だけではなく、環境の変化がきっかけになると言われ、40歳前後~60代前半で多くみられます。社会的にも第一線で活躍し重圧が大きい世代であり、コロナ禍による生活スタイルの変化を大きく受けたと言えるでしょう。コロナ禍と共に専門外来にかかる患者が増え、メディアに取り上げられる機会も増えて、注目が集まってきています。
漢方薬局での相談が増加
当社新浦安店にて、漢方相談のために来店された40~60代の男性を対象に調査したところ、8割以上の方が更年期を否定され、自覚のないまま不調の改善を求めて来店されていたことが分かりました(調査期間:2022年1月~2023年1月)。不調の内容としては、睡眠障害やメンタルケアが多く、西洋薬に抵抗を持つことから体質改善を期待して漢方薬を選択されています。男性更年期の不調としては、不安、イライラ、うつ、不眠といった自律神経症状・精神症状から、全身倦怠感、疲れやすい、頭痛、肩こり、背部痛、動悸、息切れ、手足のしびれといった身体症状まで様々な不調がみられます。社会的認知度が低いことや、女性と比べ、更年期症状がみられる年代層が幅広いことからも病院を受診するかどうかの自己判断が難しくなっていると考えられます。相談者の中には、更年期症状だと気が付かずに見過ごしてしまうことで精神疾患と診断された方もいらっしゃり、早めの相談と適切な判断が求められると考えています。
中医学で考える男性更年期
中医学の2,000年以上前の古典である「黄帝内経」によると、男性は8の倍数で体が変化するとされています。8歳で永久歯が生え髪が長くなる、16歳で精通が起こり子供を授かれるようになる、24歳で筋骨が強くなり、成長が極まり、32歳で体が一番丈夫で強くなります。今度は40歳になると体の衰えが始まり、髪が抜けて性欲不振となり、48歳になると顔の艶がなくなり、白髪が出て疲れやすく、56歳になると筋肉が減り、精子が減るとされています。体の衰えが出てくる40歳というのは、ちょうど現代の男性更年期にも当てはまり、48歳と56歳は特に大きな変化が出やすい年齢と考えられています。中医学ではこの8の倍数による体の衰えをゆるやかにするための体質改善として漢方薬や鍼灸治療といった方法があります。通常、漢方薬を服用するには医師による処方箋か、ドラックストアといった薬局・薬店などで市販薬を購入する必要がありますが、本来西洋医学と東洋医学は考え方が大きく異なり、専門医や専門薬剤師への相談が重要です。漢方薬は症状へのアプローチだけでなく、再発予防のための体質改善へのアプローチを特徴としています。当社では、漢方薬に精通した中医学アドバイザー、薬剤師、鍼灸師がお悩みを抱えた方に対して総合的なサポートを行っています。特に体の変化には、日々の養生の大切さが中医学では説かれています。食生活、運動、睡眠、ストレスコントロールなどの養生についても、個人個人の体質に合わせてアドバイスを行っています。
今後の展開
社会的に第一線で活躍している世代の体調と深く関係する「更年期」は、より身近に、より早めに、対策をとっていくことで今後の社会に大きく影響するといっても過言ではないでしょう。何千年もの歴史の中で培われてきた中医学による健康方法を活用し、社会に寄与していきたいと考えています。今後もより一層精進し、お悩みの方のお役に立てるように努めてまいります。本件に関するより詳しい内容をご希望でしたら、当社ではマスコミの方の取材お申し込みを随時受け付けておりますので、是非お問い合わせください。
【取材依頼・お問い合わせ先】
会社名: 株式会社誠心堂薬局
担 当: 本部 広報担当 片岡 詩麻
電 話: 047-300-2293
メール: s_kataoka@seishin-do.co.jp