第23回日本不妊カウンセリング学会 学術集会
2024/05/27
代表の西野裕一は、第23回日本不妊カウンセリング学会 学術集会にて登壇いたしました。
NPO法人日本不妊カウンセリング学会では、不妊カップルの支援を共通の目標として、多業種多分野の会員が活動を展開されています。
第23回学術集会は「中医学・漢方による不妊カップルへのサポート」をメインテーマに開催されることとなりました。
不妊治療に関わるあらゆるテーマについて、新たな知見や視点が集まることで不妊治療の現場における問題解決を目指しています。
開催日:2024/5/12(日)
場 所:日本教育会館一ツ橋ホール
<テーマ>
「不妊症患者における中医鍼灸治療と漢方の併用効果の検証」
<講演者>
西野 裕一
<目的>
不妊症で悩む患者数は全国で37万人を超えている。
このうち約27万人が生殖補助医療の体外受精や顕微授精を受けている。
飛躍的に妊娠率は向上したが生産率は晩婚化の影響を受けて上がっていない。
今回生殖医療に中医治療(鍼灸治療と漢方薬)を併用することで生産率が向上するか検証した。
<方法>
生殖補助治療を2年以上受けた30代から40代の女性33人に、①鍼灸治療(三焦調整針法)と②補腎活血法を1年間併用して妊娠率及び生産率に変化が出るか検証した。
① 三焦調整針法
(常用穴)
百会・上星・中脘・天枢・関元・子宮・陰陵泉・足三里・三陰交・太衝・天柱・風池・肝兪・脾兪・腎兪・大腸兪・次髎・承山・太谿など
針はカナケン 32号 1.5インチ(針長4cm)
補瀉は舌診・脈診により調整する
② 補腎活血法
補腎薬 亀板膠・鹿角膠・人参・枸杞子などの補腎製剤・活血薬 芎帰調血飲を基本として、弁証に合わせて選択した。
<結果>
図1が示すように、年齢を問わず妊娠率、分娩率ともに改善した。
図1
<考察>
比較的妊孕性が高いとされる35歳未満の女性と比較して、妊孕性が低下する35歳以上40歳未満、40歳以上43歳未満、さらに卵巣機能が低下する43歳以上においても40%を超える妊娠率を示した。
今回妊娠後の調査で出産報告を全例で確認できた。
中医治療において、漢方薬は補腎や補気補血など加齢に伴う正気の虚を補い、鍼灸治療は骨盤内血流を高め卵巣や子宮への血流を増やし漢方薬の効果をより高めているのではないかと考えられる。
また、妊娠した方全員が出産まで至ったことは、中医治療が受精卵の質の改善に寄与していると考えられる。
2024年 第23回日本不妊カウンセリング学会 抄録より
表彰状
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