補腎活血法
補腎活血(ほじんかっけつ)法とは?
補腎活血(ほじんかっけつ)法とは、生殖能力と深い関わりのある「腎」の働きを高める補腎法、血液の巡りを良くする活血法を組み合わせ、全身の臓腑の働きを改善するための中医学の治療法です。
中医学において、五臓六腑のひとつである「腎」は、成長・発育・老化・生殖・ホルモン分泌・免疫などを司り、妊娠と非常に関わりが深い臓腑です。
不妊のための漢方薬では、この補腎活血法を用いて、妊娠しやすい体作りをサポートします。
誠心堂グループの補腎法併用率
妊娠された方のうち、7割強もの方が補腎法を使用しています。補腎法は、自然妊娠においても、高度生殖医療の不妊治療での妊娠においても、乱れたホルモンバランスの回復や妊娠力を高めるために欠かせません。特に「腎」の力は年齢と共に変化し、28歳をピークに35歳から徐々に衰えていくと考えられています。そのため、35歳以上の方や、もともと「腎」の力が弱い方に「補腎法」をお勧めします。
使用される漢方薬
動物性のものと植物性のものに分けられます。「腎」の働きを高めるためには植物性の漢方薬だけでは力が足りないことがあり、その場合は動物性の漢方薬を合わせて使用します。動物性の漢方薬はとても貴重で効果が高く、限られたものが日本で使われています。
亀板 |
鹿茸 |
紫河車 |
女貞子 |
旱蓮草 |
枸杞子 |
山薬 |
熟地黄 |
淫羊藿 |
菟絲子 |
巴戟天 |
桂皮 |
亀板 |
鹿茸 |
紫河車 |
女貞子 |
旱蓮草 |
枸杞子 |
山薬 |
熟地黄 |
淫羊藿 |
菟絲子 |
巴戟天 |
桂皮 |
活血法の漢方薬と鍼灸治療
血液の流れが悪く、汚れた血液が滞った状態を「瘀血(おけつ)」といいます。瘀血体質の方では、月経が遅れる、月経痛、月経血に塊が多く粘っこい、月経血の色が黒っぽい、などの症状が現れやすいです。また、舌の色が紫がかり、頭痛、肩こり、目の下のクマなどの症状がよく見られます。瘀血体質は子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣嚢腫の原因にもなります。
漢方薬では、活血作用のある生薬を用います。生薬の種類によって、活血作用の働きの強さや、付随する作用が異なるため、体質に合わせて使い分けます。特に着床期から妊娠期にかけて、子宮の血流が大きく関係する大切な時期です。血流を整えることは必要ですが、過剰に血流をよくすることは出血につながりますので、適度に血液が滞ることなく流れる状態を見極める必要があります。
代表的な活血生薬
当帰 |
丹参 |
川芎 |
午膝 |
桃仁 |
紅花 |
益母草 |
牡丹皮 |
蒲黄 |
田七末 |
当帰 |
丹参 |
川芎 |
午膝 |
桃仁 |
紅花 |
益母草 |
牡丹皮 |
蒲黄 |
田七末 |
鍼灸治療では
頭部や手足、お腹、背中などのツボを刺激し全身の血流改善を行うことができます。鍼灸治療では巡らせたり集めたりすることが得意なため、血流改善に適しています。特に「三焦調整法」という誠心堂グループのオリジナルの治療法は、子宮、卵巣、精巣への血液量を増やすことを目的としています。そのため、質の良い卵子、質の良い精子を作り、着床しやすい子宮環境に整えていきます。
併せて読んでほしいおススメコラム
・誠心堂メソッド「妊活に大切な「腎精」の話」
更新日:2023-12-02