正しいファスティングとは

正しいファスティングが元気な身体・内臓(腎臓・心臓・脳・肝臓)・命・美しさへと導く


◆本格的にファスティングする場合の内容例


1. 準備食期間(2-3日間)

目的

体をファスティングに慣らすため、消化負担を減らし、腸内環境を整える。


やり方


動物性たんぱく質の制限

肉、魚、卵、乳製品を避けます。これらは消化に時間がかかり、体内に残留しやすいためです。

揚げ物の回避

油で揚げた食品は消化に負担がかかります。フライドポテトや天ぷらなどは控えましょう。

スイーツの制限

砂糖や甘味料が含まれるスイーツも避けます。自然な甘みの果物ならOKです。

カフェイン、アルコールの禁止

コーヒー、紅茶、アルコール類は禁止。これらは脱水や体の負担になります。

発酵食品の摂取

納豆や味噌などの発酵食品を積極的に取り入れ、腸内環境を整えます。

食物繊維の摂取

野菜や海藻類、豆類を多く摂り、腸を刺激して老廃物の排出を助けます。




2. ファスティング期間(3-5日間)

目的

体内の休息とデトックス。エネルギー代謝の改善。


やり方


固形物を摂取しない

この期間中は固形物を一切摂取しません。

発酵ドリンクの摂取

栄養不足にならないように、発酵ドリンクや栄養素が含まれた飲料を摂ります。

水分補給

水分は積極的に摂り、脱水を防ぎます。1日に2リットル以上を目安にします。

軽い運動

激しい運動は避け、軽いストレッチやヨガ、散歩などを行います。




3. 回復食期間(2-3日間)

目的

徐々に通常の食事に戻し、胃腸に負担をかけないようにします。


やり方


消化に優しい食品から再開:野菜スープ、雑炊、ヨーグルト、果物など消化に優しい食品から開始します。


量を少なめに

少量から徐々に量を増やしていきます。最初はお茶碗1/4程度からスタート。

発酵食品と食物繊維を含む食品を優先

善玉菌を増やすためにも発酵食品や食物繊維を多く含む食品を積極的に摂ります。




4. 準回復食期間(1週間)

目的

完全に通常の食事に戻す前の過渡期間。


やり方


段階的な食事量の増加:回復食期間よりも少し多くの量を摂りますが、まだ完全な食事量にはしません。


バランスの良い食事

「まごにはやさしいわ」の原則に基づき、バランスの良い食事を心がけます。
「まごにはやさしいわ」というのは、健康的な食事を選ぶ際のガイドラインです。
この言葉は、バランスの良い和食を構成する主要な食材の頭文字を取ったものです。
具体的な食材とその説明は以下の通りです。

発酵食品と食物繊維を含む食品を優先

善玉菌を増やすためにも発酵食品や食物繊維を多く含む食品を積極的に摂ります。


まごにはやさしいわ の各要素
ま(豆類)
豆腐、納豆、豆乳など。
高タンパクで低脂肪、植物性たんぱく質の良い供給源です。

ご(ごま類)
白ごま、黒ごま、ごま油など。
セサミンなどの抗酸化成分を含み、健康な脂質の源です。

に(肉)
鶏肉、豚肉、牛肉など。
高タンパクで鉄分も豊富ですが、ファスティング前後は摂らないことが推奨されています。

は(発酵食品、漬物、酢)
味噌、酢、漬物、キムチなど。
腸内環境を整える効果があり、消化を助けます。

や(野菜)
さまざまな種類の野菜。
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、健康維持に欠かせません。

さ(魚)
鮭、鯖、鰯など。
オメガ3脂肪酸を含み、心臓病のリスクを低減する効果がありますが、ファスティング前は摂らないことが推奨されています。

し(しいたけ、きのこ類、しょうが)
様々なきのこ類、生姜など。
免疫力を高める効果があり、しょうがは体を温める作用があります。

い(いも、米を含む穀物)
さつまいも、じゃがいも、玄米など。
複合炭水化物でエネルギー源になり、満腹感を与えます。

わ(わかめ、海藻類)
わかめ、昆布、ひじきなど。
ヨウ素やミネラルが豊富で、甲状腺機能をサポートします。


ファスティングにおける「まごにはやさしいわ」の適用
ファスティングの準備食および回復食で、「まごにはやさしいわ」の原則に従うことが推奨されます。

ただし、肉や魚は消化に負担がかかるため、ファスティング前後では避けることが望ましいです。

これらの食材は、消化が良く、栄養バランスが取れており、ファスティング期間中の体への負担を最小限に抑えるのに役立ちます。

このように、「まごにはやさしいわ」の原則は、健康的でバランスの取れた食事を構成する際のガイドラインとして役立ちます。

特にファスティングの前後では、体への負担を減らし、栄養素の摂取を最適化するために非常に有用です。



ファスティングの注意点

ファスティングの方法は様々ですが、目的に応じて選ぶことが重要です。
糖質依存をリセットするための短期間の糖質制限や、自律神経をリセットするための48時間の固形物抜き、オートファジー機構を促進するための16時間ファスティングなどがあります。
それぞれの方法は、患者さまの体質や病状により選択されることで、心血管機能の改善、肉体的なパフォーマンス向上、認知機能の向上など、具体的な健康効果を目指すことができます。

ファスティングは注意深く行う必要があります。
厳格なファスティングは初期段階で頭痛や動悸などの症状を引き起こすことがあり、適切な指導なしに行うと摂食障害に至るリスクもあります。
特に糖尿病で薬物療法(血糖降下注射剤や1型糖尿病など)を受けている人は、低血糖のリスクがあるため、医師の指導のもとで行うことが重要です。
慢性腎臓病においてファスティングは、私たちの健康維持と生活習慣病の予防に有効な手段ですが、それを実践する際には、安全性と効果を最大限に引き出すために正しい知識と専門家の助言が不可欠です。

実践上の注意

専門家の相談

特に既存の健康問題がある場合は、専門家に相談し、指導のもとでファスティングを行ってください。

体調不良時の中断

体調が悪くなった場合は、すぐにファスティングを中断し、適切な対応を取ってください。


以上のステップに従い、健康的で安全なファスティングを行いましょう。


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更新日:2024-06-28